600万人の女性に支持される「クックパッド」というビジネス
クックパッドのビジネスについて知りたくて読みました。
知名度は抜群ですけど、私自身は一度も利用したことのないサービスだったので。
クックパッドはレシピサイト。
それは私でも知っています。
しかし、なぜクックパッドだけがこれほどまでに支持されたのか?
利益を生み出し続ける優良企業になれたのか?
そのあたりが私の関心ごとでした。
本書を読んで分かったのはクックパッドは極限にまでユーザビリティを追求したサイトだったこと。
レシピサイト自体はクックパッドに限らず、真似することは簡単です。
でもクックパッドだけが一人勝ち出来たのは、ITをとことん利用して、ユーザーが快適に使うことを徹底的に追及したから。
ページを素早く表示させる、動線を考える、料理に関係する広告だけを表示する、広告も楽しめるようなページ作りにする。
確かにページの表示が重いサイトなんて見たくもありませんし、広告が料理と無関係のものではいかにも広告でございといった趣でサイトへの信用度が落ちます。
ユーザーの不利益になることをやらないことがクックパッド最大の特徴なのです。
結果、ユーザーから誰よりも支持されるレシピサイトになり、トップ企業だから広告も集まってきて、業界で一人勝ちできた。
こういう構図ということですね。
ビジネスモデルとしての堀は、ユーザビリティが優れていることに始まり、最終的に一人勝ちがさらにユーザーを惹きつける連鎖となっているわけで、典型的なプラットフォーム型のビジネスモデルということができます。
月額300円の課金は個人的に微妙とも思いますけど、毎日の生活で頭を悩ませる料理について(特に食材の処理)が解消できるのなら300円は割安と捉えることができます。
もっとも本書が刊行されたのが2009年と古いことに加え、その後の内紛騒動もあって、今では制度も変わってしまっているとの感想も読みました。
でも、本来のクックパッドの創業時から成長期にかけての理念は十分に理解することができます。
料理で皆を幸せにするという一点の為に、ITを活用する。
シンプルでありますが、それゆえにそこを突き詰めたところが凄いですね。
逆に本書もその一点以上のことは語っていないので似たようなことばかり書いてあるとも思えてしまったのですが、それがクックパッドの本質ということなのでしょう。
そして、考えるのがクックパッドの内紛問題。
(問題発生は本書執筆よりはるか後のことであるため、本文中で言及している部分はありませんのであしからず)
料理一点に集中すべきだと考える佐野氏と、あくまでビジネスとして捉えて規模の拡大を図る穐田氏。
確かにクックパッド創業の理念を考えれば、M&Aで企業成長をしようとした穐田氏とは真っ向から対立しますね…
ただ、どちらが良いかはその人の置かれた立場によって変わります。
安定的に利益を生む本業があるからこそ、投資を積極的に進めて多角化をしようとする穐田氏を私は嫌いになれません。
クックパッドが本業以外のことをやってはいけないということではないですし。
いつかは限界を迎える以上、利益の一部を別事業に振り向けるのはアリそうなものなんですけどね。
多分これは私が投資家目線だからそうなるんでしょう。
(不快ですが、ホリエモンも穐田氏を評価して、佐野氏を低評価してますし)
ビジネスモデルとしてクックパッドは優れています。
ただ、佐野氏はIT企業の経営者としてはかなり珍しいタイプに思えました。
とにかく手法が本質追及で、企業規模を大きくすることよりも、より多くのユーザーを満足させること。
その一点に特化しています。
ここまでの企業規模になり、東証一部上場を果たした今となってはそれだけではダメなのではないか?と思うこともあるのですが、そうした理念がなければクックパッドがここまでの企業に成長できなかったことも事実。
なかなか難しい問題です。
そろそろ成長期を抜けて成熟期を迎えそうですし、果たして佐野氏はどのような戦略をとるのか?
今後の動向に期待したいと思います。
知名度は抜群ですけど、私自身は一度も利用したことのないサービスだったので。
クックパッドはレシピサイト。
それは私でも知っています。
しかし、なぜクックパッドだけがこれほどまでに支持されたのか?
利益を生み出し続ける優良企業になれたのか?
そのあたりが私の関心ごとでした。
本書を読んで分かったのはクックパッドは極限にまでユーザビリティを追求したサイトだったこと。
レシピサイト自体はクックパッドに限らず、真似することは簡単です。
でもクックパッドだけが一人勝ち出来たのは、ITをとことん利用して、ユーザーが快適に使うことを徹底的に追及したから。
ページを素早く表示させる、動線を考える、料理に関係する広告だけを表示する、広告も楽しめるようなページ作りにする。
確かにページの表示が重いサイトなんて見たくもありませんし、広告が料理と無関係のものではいかにも広告でございといった趣でサイトへの信用度が落ちます。
ユーザーの不利益になることをやらないことがクックパッド最大の特徴なのです。
結果、ユーザーから誰よりも支持されるレシピサイトになり、トップ企業だから広告も集まってきて、業界で一人勝ちできた。
こういう構図ということですね。
ビジネスモデルとしての堀は、ユーザビリティが優れていることに始まり、最終的に一人勝ちがさらにユーザーを惹きつける連鎖となっているわけで、典型的なプラットフォーム型のビジネスモデルということができます。
月額300円の課金は個人的に微妙とも思いますけど、毎日の生活で頭を悩ませる料理について(特に食材の処理)が解消できるのなら300円は割安と捉えることができます。
もっとも本書が刊行されたのが2009年と古いことに加え、その後の内紛騒動もあって、今では制度も変わってしまっているとの感想も読みました。
でも、本来のクックパッドの創業時から成長期にかけての理念は十分に理解することができます。
料理で皆を幸せにするという一点の為に、ITを活用する。
シンプルでありますが、それゆえにそこを突き詰めたところが凄いですね。
逆に本書もその一点以上のことは語っていないので似たようなことばかり書いてあるとも思えてしまったのですが、それがクックパッドの本質ということなのでしょう。
そして、考えるのがクックパッドの内紛問題。
(問題発生は本書執筆よりはるか後のことであるため、本文中で言及している部分はありませんのであしからず)
料理一点に集中すべきだと考える佐野氏と、あくまでビジネスとして捉えて規模の拡大を図る穐田氏。
確かにクックパッド創業の理念を考えれば、M&Aで企業成長をしようとした穐田氏とは真っ向から対立しますね…
ただ、どちらが良いかはその人の置かれた立場によって変わります。
安定的に利益を生む本業があるからこそ、投資を積極的に進めて多角化をしようとする穐田氏を私は嫌いになれません。
クックパッドが本業以外のことをやってはいけないということではないですし。
いつかは限界を迎える以上、利益の一部を別事業に振り向けるのはアリそうなものなんですけどね。
多分これは私が投資家目線だからそうなるんでしょう。
(不快ですが、ホリエモンも穐田氏を評価して、佐野氏を低評価してますし)
ビジネスモデルとしてクックパッドは優れています。
ただ、佐野氏はIT企業の経営者としてはかなり珍しいタイプに思えました。
とにかく手法が本質追及で、企業規模を大きくすることよりも、より多くのユーザーを満足させること。
その一点に特化しています。
ここまでの企業規模になり、東証一部上場を果たした今となってはそれだけではダメなのではないか?と思うこともあるのですが、そうした理念がなければクックパッドがここまでの企業に成長できなかったことも事実。
なかなか難しい問題です。
そろそろ成長期を抜けて成熟期を迎えそうですし、果たして佐野氏はどのような戦略をとるのか?
今後の動向に期待したいと思います。